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独り言 のち 時々猫

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はらだみずき「海が見える家」

海が見える家

子供だから親の面倒を見なくちゃダメとか、
親だから子供のことを知っていなくちゃダメとか、
そんな常識に捕らわれることは事はないんだよ、
と教えてくれる。

辛くて寂しくて苦しい人生の晩年、
好きな所で、好きな事をして、
人の役に立ち、人と心を通わせて生きるなんて、
凄いぞ!
と思わず拍手し、羨ましくも思える。

しかも、その好きな事、というのがちょーカッケエ!

たとえ家族と一緒に住んでいなくても、
贅沢ができるお金がなくても、
見方を変えれば豊かな人生はあるのかも知れない。

自分が生きたいように生きるということは、
一番シンプルだけど、一番難しい。
だから、ありえないとは思うけど、
あって欲しと願ってしまうストーリーです。

二つ半


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南伸坊「おじいさんになったね」

おじいさんになったね

周りの人に聞いてみた。
「南伸坊って、知ってる?」

残念なことに、私より若い人の答えは全て「NO」でした。
お暇な方は、ネットで探してみてください。
結構、好きです、私。
ところで、何故、私は彼を知っているのだろう?

それはそうと、本のお話。
短いエッセイがいっぱいつまっていて、
「あるあるの玉手箱や~」と叫び出しそうになりました。

南伸坊さんのツマが度々登場するのですが、
目の付け所がニッチで、ツマも素敵です。
とっても素敵なご夫婦なんだろうなぁ。
二人でとっても良い年の取り方をされている。

日常の何気ない不思議やこだわりが詰まっていて、
おぉ、そうそう、なるほどね~と、何度もうなずく自分がいました。

私も、フキゲンなおばあさんじゃなくて、
ゴキゲンはおばあさんになりたい。

🌟2.8個




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原田マハ「リーチ先生」

リーチ先生

麻雀で、すぐにリーチをかけたがる先生みたいな本?
な、わけがなく、
明治時代、英国から単身日本に渡った、芸術家、バーナード・リーチ先生のお話でした。
この方は実在の人物です。

600ページほどある分厚い本なのですが、
なんて言うのか・・・飽きちゃう。
読むのやめようかな・・・って思っちゃう。
いつまで続くのかな・・・って心配しちゃう。


コッソリ言うと、私には面白くなかったのよ。


最後の数十ページで、
あ、読むの止めなくてよかった、
って思ったのも事実なんですけど。
そこにたどり着くまでが長すぎる。

期待しすぎて
一つ半

マハ様、ごめん。


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萩原浩「海の見える理髪店」

海の見える理髪店

本のタイトルとなった「海の見える理髪店」
腕が良いと評判の理髪店の亭主。
お客様に聞かせる自分物語は、
誰のためだったかと言うと…

その他、5編の物語が収まっています。

「いつか来た道」
強い確執のある画家の母が痴呆になった。
それだけで、今までのすべてのことは、
ご破算にできるのか。

「遠くから来た手紙」
子供を連れて家を飛び出て実家へ。
早く迎えに来なさいよ。
来たって帰らないけどね。
そんな私に、届いたメールは。

「空は今日もスカイ」
子供と子供の不思議な家出。
海を目指し、不安を隠して大冒険。

「時のない時計」
動かなくなった父の形見の時計。
修理のために立ち寄った時計屋で。

「成人式」
急逝した娘の代わりに、
振袖と羽織袴で成人式に替玉出席する両親。
周りの人の目には奇異に映りますが…

どのお話も、短編ではなく、
掘り下げて描いても良いような厚みがありました。
大人になってから読んで良かった、
と思える一冊です。

そう、人生のスイモアマイモ分かる年になって、
しみじみとしみじみできました。

🌟2つ半


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あさのあつこ「弥勒の月」

弥勒の月

時代ものです。
それも捕り物です。

同心とその手下の岡っ引き
妻を亡くした小間物問屋の旦那

この3人を軸に話が展開します。
同心と小間物問屋は心に闇を抱え、
屈折した気持ちを隠して生きています。
ヒリヒリするような緊迫感が2人を支配します。
唯一、岡っ引きだけがバランスの取れた人物で、
緩衝材的な役割を果たしているようです。

遠山の金さん、しかり。
銭形平次、しかり。
捕物帖と言えば、義理、人情、勧善懲悪、
と相場が決まっているのに、
このお話は今までとかなり勝手の違う展開でした。

そういう意味では新鮮なのですが、
窒息しそうな濃密感で、
読んでいて少ししんどかったです。

このシリーズは続くようですが、
私には重たくて手が伸びそうにありません。

✨2つ







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