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独り言 のち 時々猫

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平岩弓枝「女の旅」

平岩弓枝初挑戦で、「女の旅」を読んだ。

女の旅

美里と亜稀子という、正反対の女性二人を軸に、
幼馴染や過去のある恋人などが登場する。
ちょっとドロドロした、昼ドラマの様。
頭の中が、少し色っぽくなったような気分がした。

昭和50年代の作品なので、成田が羽田だったりするが、
ストーリーには全く古さを感じない。

平泉の雪や、ニューヨークの宝飾店、雨の湖畔の小さな宿など、
それぞれの景色の中で、亜稀子の装いが際立つ。
まるで、ファッション雑誌の一枚の写真のように描写される。
自信、誇りを身にまとった、大人の女性である。
私にとっては、真っ直ぐで頼りなく純粋な美里より、
断然、魅力的である。

クライマックスで、一転二転する美里にも少し失望。
良い人過ぎて、私にはちょっと馴染めない。

物理的な移動という「旅」と、
心の成長という「旅」。
その両方の「旅」で女は成長するのかな。


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