高野和明「6時間後に君は死ぬ」

文句なしに面白い!
その人に起こる、非日常的な未来が見えてしまう青年をめぐり、
5編の短編が用意されている。
私は何と言っても、「時の魔法使い」でやられてしまった。
誰しもが、大人になった時、ふと考える。
自分が取ってきた選択は、あっていたのかって。
その時できる一番の選択をしたはずなのに・・・
何故、こうなったんだろう。
何が、いけなかったんだろう。
そう、後悔しない人はいないと思う。
そんな大人が、もし、7歳だった頃の自分に会えたら、
何を言ってあげますか?
「どんなに頑張ったって、夢はかなわない」
と言いますか?
「一生懸命頑張ったら、きっと良いことがある」
と言いますか?
「時の魔法使い」の主人公「未来(みく」が出会う、もう一人の自分。
お互いが誰かを知りつつ、交わす会話が、胸にじ~んと沁みる。
またまた、涙腺がゆるみそうになった。
他の4編も、それなりに楽しめる。
私は、幽霊人命救急隊より、こちらの方が好きです、ハイ。
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