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独り言 のち 時々猫

2012年01月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年03月

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小川洋子「猫を抱いて象と泳ぐ」

本屋さんでタイトルを見て、「何の話だろう?」と前から気になっていた。
やっと手に取って読んでみることに。
ところが、読み終えるのには、ずいぶんと時間がかかった。

お話はチェス。
そう、あの市松模様のボードにキングやクイーンやビショップがいるチェス。
多分、人生で2回か3回は遊んだことがある。
でも、チェスに関する知識はゼロに等しい。
そんな私でも、チェスの奥深さはわかるのだが、
駒の動きの美しさにも、ゲームの奏でる人生にもピンとこない。

静寂の中にある知恵や真理を丹念に描いていて、
美しく、清らかな描写が多く、ざわざわとする心を静めてくれる。
が、反面、電車で読んでいると眠たくなる。。。
それで時間がかかってしまった。

主人公、リトル・アリョーヒンの一生は決して人が羨むようなものではない。
哀しく、寂しく、頼りない。
でも、決して不幸ではなかったのだろう。
自分のすべてをかけられる何かを見つけられる人は、
それだけでも幸せなのかも知れない。

猫を抱いて象と泳ぐ







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