池井戸潤「民王」

笑いの中にちょっとシニカルな部分があって、面白い入れ替わりものです。
日本の総理大臣と、そのバカ息子が入れ替わるのですけど、
もし本当にこんな事があったら、国としては一大事でしょうね。
登場人物の中に、酔っぱらって記者会見する国会議員とか、
女性問題が暴露される政治家とか、
どこかで聞いたことのあるお粗末なニュースを彷彿とさせる設定もあり、
パロディー仕立てなところも肩が凝りません。
政治家が政治屋になって、民の利益ではなく、党や個人の利益を追求するのが
当たり前のような今の政界。
軽妙な会話と、破天荒な設定の中に、チクッと風刺も効いていて、
「んな、アホな」
と思いつつも、ズイズイっと読んでしまいました♪
☆二つ半!です。
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