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独り言 のち 時々猫

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宮本輝「三十光年の星たち」

三十光年の星たち

坪木仁志という30代の男性が主人公の、人間の成長にまつわるお話です。
とても、宮本輝さんらしいストーリーで、読後の余韻が心地良かったです。

表面的なところは頼りなく思慮が足りないように見えて、
人としての器は唸ってしまうほど大きい仁志。
それを、わずかな時間で見抜いて大きく育てようとする佐伯老人と、
心の奥底で繋がった生涯の友となるであろう虎雄など、
魅力的な登場人物が出てきます。

タイトルにある三十という数字は、怒られて怒られて、叱られて叱られて、
人間が一人前になるために必要な年月なのだそうです。
では、三十光年とは、どんな長さなのでしょうか。
光は一秒に約30万メートル進むそうです。
それは、あ!と言う言葉を発する間に、地球を7周半することと同じこと。
それが、一分になり、一時間になり、一日になり・・・
あー、バリバリ文系の私には想像すらつきません。

でも、三十光年の果てにある何かは、今は私に見えなくても、
ちゃんとそこに存在するのですね。
そして、それは今ここにいる私と繋がっているような気がします。

見えるものだけを見るのではなく、
見ようとしても見えないもの、
見えていたのに見えなくなってしまったもの。
そんなものを考えたり感じたりすることが大切なのだと思いました。



突然、この世からいなくなってしまった銀ちゃんへ。
この想いを捧げます。


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