辻村深月「島はぼくらと」

やっちまった~!
また、青春物を借りてしまった~!
何やってんだよ、あたしぃ!
表紙を見て、当然そう後悔しました。
でも、読んでみたら、とっても深くて暖かくて爽やかで、面白い。
青臭くて痛い、ただの青春小説なんかじゃなかったです。
視点は4人の高校生ですが、離島の抱える問題、大人の事情、
若者の純粋さが散りばめられていて、
ラストは、ちょっと目頭が熱くなってしまいました。
離島のコミュニティーの濃密な人間関係の中では、
私はとてもじゃないけど生活出来ないな、と思う反面、
地域にどっかと根を下ろし、逞しく成長することに羨望も覚えます。
今の、私の生活とかけ離れているからこそ、
物語の舞台となった、青い空と光る海に囲まれた「冴島」の風景が、
心にくっきりと浮かぶのかも知れません。
こりゃ、やられたねの☆二つ半です。
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