池上永一「テンペスト①~④」

仲間由紀恵さんが主演でドラマになった作品ですね。
テレビでは見ませんでしたが、
読後の今ならDVDで観てみたいと思いました。
舞台は幕末の琉球。
中国(清)と薩摩藩の狭間で、独特の外交術と、
洗練された文化を育んだ未知の世界が舞台でした。
まったく馴染みのない言葉の数々が、想像力を掻き立てます。
聞得大君(きこえおおきみ)
あごむしられ
うみないび
花当(はなあたい)
首里天加那志(しゅりてんがなし)
・・・
次々と出てくる新語(私にとって)と聞いたことのない習慣で、
あの時代、琉球は日本ではなく琉球王国だったのだと思い知りました。
今、日本の県としてある沖縄が歩んできた歴史を、
あまりにも知らなかったことに申し訳なさすら感じます。
一言で言うと、
男子よりも才気あふれる美少女が、宦官として王府の役人となり活躍するお話。
なんですが、「ありえへ~ん」と言う設定が随所にございまして、
それなりに、ドキドキしながら読み続けることができました。
歴史小説と取るか、スペクタルフィクションと取るか。
そのバランスが微妙で、
☆二つです。
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