丸山正樹「デフ・ヴォイス」

少し前に、テレビで、手話を長く続けてこられた方が、
ろう者に日本語を教えるという活動をされているのが紹介されていました。
え?
ろう者でも、日本人だったら、日本語を使ってるんじゃないの?
何も知識がなく、簡単にそう思った私です。
ですが、聞こえない人達にとって、助詞や助動詞、日本語的な言い方を
正しく文章にして書くのは、とても大変なことだと知りました。
そして、この本で、また、新しい知識が増えました。
ろう者の家庭で育った、聞こえる人をコーダと呼ぶこと。
「日本手話」と「日本語対応手話」は違うものであること。
平成7年に削除された刑法第40条のこと。
ろう者の方々が音として発する言葉をデフ・ヴォイスと言うこと。
秋篠宮ご夫妻の次女・佳子さまが、
鳥取県で開かれた高校生の手話パフォーマンス甲子園に出席し、
初めて手話をまじえた挨拶をされたニュースが流れていました。
こういう、影響力のある方が、率先して光の当たらない場所を照らすことは、
素晴らしいことだと思います。
手話の流れるような手の動きは、美しいものですね。
ミステリーなんですけど、ちょっと考えさせられた一冊です。
☆二つとちょっと。
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