重松清「ブランケット・キャッツ」

慣れ親しんだ毛布一枚だけで、
二泊三日で貸し出される猫たち。
それは、猫にとっては大変なことだろうなぁ。
殺生なことです。
猫目線で考えると、本当にあり得ない設定です。
でも、何かの理由で、猫をレンタルする人々。
その人々に、形のない暖かい思いを運ぶ猫たち。
7つのお話は、いずれも、心の奥がほんわりとします。
子供の出来ない夫婦と過ごす猫。
最後の旅の友達として車に乗る猫。
いじめの問題を抱える息子に寄り添う猫。
ボケたおばあさんに抱かれる猫。
性格の悪い大家の役に立つ猫。
幼い兄妹を守る猫。
リストラされた父の、家族の思い出として写真に収まる猫。
どのブランケット・キャッツも健気でお利巧です。
ちなみに、うちのはっちゃんも、
ある意味、健気でお利巧です。
(ある意味って、どーゆーこと? by はっちゃん)
☆二つ半です。
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