小川糸「ツバキ文具店」

代書屋って、知ってましたか?
覚えているのは、運転免許試験場の付近にずらずら軒を並べて、
手書きの書類を機械で清書してくれる所だった様な。
このお話では、本人に代わってお手紙を書いてくれる人のことです。
主人公のポッポちゃんは、
ツバキ文具店を営みながら、代書を生業としています。
代書を依頼されるのは、
お悔やみだったり、絶縁状だったり、離婚報告だったり。
毎回、ポッポちゃんがどんな手紙を代書するのか、
とても楽しみで、それを読んでは、
うお〜 なるほど〜と感心してしまいました。
紙もペンも切手も、心を込めて選び出し、
本人になり代わって文面を考え抜き、
書体も変えてしたためる手紙。
パソコンやスマホで、ポチポチっとするだけの、
メールやラインとは全く別のものですね。
ちょっと真似してみたくなります。
登場人物のバーバラ婦人、パンティちゃん、男爵、QPちゃん。
お話の舞台になる鎌倉。
どれもが愛おしく、微笑ましく、
心が穏やかになってホッと胸が軽やかになりました。
小川糸さんの作品を読むたびに思うのです。
私も丁寧な生き方をしてみたいわ〜
と、羨望の、
☆二つ半です
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