あさのあつこ「弥勒の月」

時代ものです。
それも捕り物です。
同心とその手下の岡っ引き
妻を亡くした小間物問屋の旦那
この3人を軸に話が展開します。
同心と小間物問屋は心に闇を抱え、
屈折した気持ちを隠して生きています。
ヒリヒリするような緊迫感が2人を支配します。
唯一、岡っ引きだけがバランスの取れた人物で、
緩衝材的な役割を果たしているようです。
遠山の金さん、しかり。
銭形平次、しかり。
捕物帖と言えば、義理、人情、勧善懲悪、
と相場が決まっているのに、
このお話は今までとかなり勝手の違う展開でした。
そういう意味では新鮮なのですが、
窒息しそうな濃密感で、
読んでいて少ししんどかったです。
このシリーズは続くようですが、
私には重たくて手が伸びそうにありません。
✨2つ
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